<共同代表からのメッセージ>
TICC 代表理事
毎原敏郎
小児科医として子ども虐待に関わる中で感じるのは、外に現れている姿は虐待という「してはならない」形であっても、自ら望んで虐待をする親はほとんどいないということです。子育てがうまく行かず、周囲に援助を求めることも躊躇して独りで抱え込んでしまうのは、実はその人のトラウマのせいかもしれません。そういう視点を持ち、関わる側、関わられる側という間柄を越えてお互いの理解が深まることが、虐待の予防という最終的なゴールに繋がると信じています。
兵庫県立尼崎総合医療センター 小児科長
ソーシャルワーカーとして、そして福祉の研究者として被害者支援に携わってきました。被害者支援は制度上は改革されてきました。しかし、サポートが必要な人々に適切な関わりが行き届いているとは言えません。
その理由の一つに「トラウマ」やその対応の理解が進んでこなかったことがあげられます。本活動が、人がこころのケガを負った時に、互いに思いやることのできる優しい社会づくりの一助になればと願います。
TICC 代表理事
大岡由佳
武庫川女子大学 心理・社会福祉学部 准教授
<私たちの活動>
【こんな社会に】
周囲にトラウマの理解がないために、誤解されてしまい、更なるトラウマを負ってしまうことがあります。
そのような再トラウマ化を軽減・回避するためには、人々の行動の背景には、“なにかあるかもしれない”と、いったん立ち止まって考えることが必要です。
トラウマのことを理解すると、相手にもっとやさしく接することができるかもしれません。
そして、そのような理解の輪が周囲に広がると、社会はもっと生きやすいところになります。
【目的】
①虐待や犯罪などによる被害でトラウマ(こころのケガ)を負った人々に対する支援
②トラウマ(こころのケガ)を理解して対応にあたるサポーターやコーディネーターの養成
③被害者等が直面するか課題について調査・研究・広報・啓発・社会提言などを行い、被害からの真の回復への手助け
【私たちは、以下の活動を行っています】
02.
地域実践
TIサポーターや、TIコーディネーターの活躍する場として、地域拠点を創ってトラウマを負った方を支援する活動をサポートします。
地域実践モデルがすでに近畿で始まっています。
「被害者支援連携事業」として、有志弁護士らと、TIコーディネーターである社会福祉士や精神保健福祉士らが連携して、被害者のサポートにあたっています。
そこでは、以下のようなトラウマを負った方のケアのコーディネートを行っています。
03.
その他事業
●専門相談員研修事業
被害者支援に携わることのできる人材を養成します。
●他機関連携事業
他機関(学校や児童相談所など)からの要請があった際に、
トラウマインフォームドな視点を共有するための相談に応じます。
●講演・講師活動
トラウマについての研修講師を派遣します。
●コンサルティング事業
組織でどのようにトラウマインフォームドな視点を導入していったら
よいかの相談に応じます。
●出版物発行事業
トラウマに関わるリーフレットや啓発パンフレットを発行します。
※費用については別途ご相談ください。